
選 択肢がなかった少年時代、会社が掲げる成功をただ追い続ける営業時代を経験した上田。「あるがままに生きる」の実現に向けて奮闘中。
2025.02.14 公開
2025.02.14 公開
企業名:UNITE株式会社
設立:2017年
事業内容:フィールドコンサルティング など
株式会社OKAN 代表取締役
上田さんの行動力には、いつも驚かされます。深く考えながらも迷わず動き、結果を出す。そのスピード感と実行力は、まさにビズデブ支援の核を成すものです。当社もUNITE社の支援によって大きな成果を実感しました。自身の経験から生まれた強いミッションが、企業の成長を支える確かな伴走力につながっているのだと思います。成長を真剣に追求する企業にとって、上田さんとUNITE社の存在は頼もしい味方です。
生まれも育ちも東京です。幼い頃に父親が起業したのですが、余裕がない状態が続いていました。精神的にもゆとりを持つことが難しかったようで、僕たち兄妹との接し方も少しピリッとしたものだったと思います。両親が考える「理想の子ども」という期待に応えることが難しく、子どものころは孤独を感じていました。
両親に余裕がないので、僕たちへの当たりが多少なりともキツくなります。当時の僕はそれを受け止めたり、自分の中で消化することがまだできなかったので、友達に対して同じような態度を取ってしまったんです。だから学校でも友達とうまく付き合うことができなくて、アニメや漫画やゲームにどっぷりと浸っていました。
このときの経験は現在の志にもつながっているのですが、親世代がゆとりを持てることは本当に大切だと考えています。精神的にも、金銭的にも、その人なりにゆとりを持つことができれば、余裕を持って子どもと向き合えると思うからです。
僕の中で大きかったのはファッションとの出会いです。それまではアニメや漫画ばかり見ていましたが、僕も男の子ですから「女性にモテたい」という気持ちが出てきたんです(笑)。
高校3年生のときにそういう気持ちが出てきて、まずは服装からだと思って買い物に行ったんですね。セレクトショップに行って店員さんが声をかけてくれたんですけど、人から声をかけられるのが久しぶりすぎて、おすすめしてもらったものをすべて買 う、みたいなことをしていました(笑)。
服を買い始めたのと同時にコンタクトに変えたんですけど、そしたら自己満足なのですが「ちょっとイケてるんじゃないか?」と思うようになってきて。少しだけ自分に自信が持てて、友達ができたり、女性が話しかけてくれるようになったんです。
僕にとっては大きな学びがあって、「外見を変えることで内面の自信が持てるようになる」ということを経験しました。ファッションに興味が出てきて、専門学校に行こうと思い父親に相談したところ、「ファッションに出会ったことで自分を変えることができたんだったら、大学に行ってファッションも含めてたくさんのことに出会ってみると良いと思う。いろんなことに触れた上でそれでもファッションが良ければ、そのときは専門学校に行けば良い」とアドバイスをもらいました。そこから勉強して、大学に進学したんです。
学生時代はアパレルでバイトをしていて、ファッション業界のことにも多少詳しくなりました。そのなかで、どこもそうだと思いますが、簡単にキャリアアップできる業界ではないと思いました。将来家庭を持ったときに、妻と子どもを食べさせていくのが難しいと考え、ファッションとは違う軸で就職活動をすることにしたんです。
ある大手の会社さんから内定をいただいたのですが、当時はリーマンショックが起きたばかり。あと数ヶ月で入社式というタイミングで内定取消になってしまい、急いで就職活動を再開して違う会社から内定をいただくことができました。「大手企業であっても、何も保証されていない」ということを実感して、個人的には強烈な体験になりましたね。
新卒で入社したのは、新卒採用に特化した会社でした。採用管理システムや適性テストなどを販売しているところで、僕に与えられたのはプロジェクトマネージャーの仕事です。
大企業の新卒採用をプロジェクト化して支援していました。たとえば数万人の学生さんからエントリーが集まる中で、選考の過程で300人とかにまで絞り込んだりするのですが、合否連絡の送信業務の一部を請け負ったりしていたんです。お客様も忙しいので22時とか遅い時間に依頼がくることも日常茶飯事。「この人たち全員に今日中に連絡をしておいてください」みたいな。当時はいまと違ってリモートワークがなかったので、人が少なくなった夜遅くのオフィスで、黙々とお見送りのメールを送信したりしていました。
その会社では3年くらい働いていたのですが、仕事を続けるうちにあることに気がついたんです。それは「プロジェクトマネージャーの力量が非常に重要だ」ということです。
社内に は複数のプロジェクトチームがあったのですが、まわりのチームを見ているとけっこう状況が違うんです。「となりのチームはみんな早く帰っていて、メンバーの顔色も良いな」とか。「あっちのチームはメンバーの表情が暗いな」とか。なぜこの差が生まれているのだろう?ということに、当時とても興味を持ちました。そして、マネージャーがプロジェクトをどのように管理するかで、チームの状況も、成果も、大きく変わるということに気づいたんです。
その通りで、僕はプロジェクトマネジメントについてしっかりと学びたいと考えました。しかし、その会社には「プロマネの何たるか」を教えてくれる人がいなかったんです。みんな独学でやっていて、大きなムダが生まれていると思いました。
そこから取引先である大手企業をフォローして満足度を維持し、使い続けてもらうという既存営業に異動したのですが、個人的には力がついているという実感を持ちにくくて。「自分は成長できているのだろうか」と悩んでいたころに、ずっと付き合っていたいまの妻と結婚することになったんです。
「自分の実力を高めていかないと、このさき家族を食べさせることができない」という危機感だけが強くなっていきました。そんなときに、ある会社からスカウトメールが来ました。その会社は当時新しいサービスを立ち上げたばかりで、非常にユニークな事業だったので興味を持ちました。「大変だろうけど、たくさんのことが学べるはずだ」と考え、転職することにしたんです。
とてもエネルギー値が高い会社というか、目標の達成にむけて常に全力以上のものを求められる環境でした。朝6時に出社して、みんなで理念を唱和して、上司との1on1では業績進捗の細かいチェックがあって。当時は達成しないと居場所がない雰囲気だったので、とにかく必死に仕事をしているうちに、体調を崩してしまったんです。突然寝落ちするというか、いきなり気を失うようなことが、たびたび起こるようになりました。
そして27歳のとき、いつものように商談に行こうと駅で電車を待っているときに、立ったまま気を失ってしまったんです。助けてくれた人にあとから聞いたのですが、その場に「ぐしゃっ」としゃがみ込む感じだったようです。ちょうど電車が来るところで、前に倒れてホームから落ちていたら危なかったということでした。
意識が戻ったときに「タクシーを呼んだので病院に行ってください」と言われたのですが、当時の僕はアポイントを優先して商談に行きました 。仕事に穴を開けると降級・降格になるので、自分の身体よりも仕事を優先したんです。いま思えば、それくらい追い詰められていたというか、「何が大切なのか」を自分で判断できなくなっていたんだと思います。
そして、これもあとからわかったことですが、そのとき妻のお腹に子どもがいたんです。「大変なことになるところだった」ととても怖く感じました。
この経験を踏まえて、自分なりに改めて考えたんです。会社から求められている成功を追求することも大事かもしれませんが、果たしてそれは自分の人生なんだろうか。「人生の幸せとは何か」を自分で考えて、自分で決める。その実現に向けてがんばる。そういう姿を子どもに見せたいと考えるようになっていきました。
生まれてきたときに父親がいないのは子どもにとって本当に申し訳ないので、ホームで前に倒れなくて運が良かったと思います。
臨死体験をして、生き残った自分には使命があると感じるようになりました。子どもに誇れる父親としての背中を見せたいという思いもありました。
そして当時、娘が生まれたばかりだったということもあって、人生のバランスについて考えるようになっていました。仕事をがんばって家にお金を入れたい。ただ、仕事100%じゃなくて、志を立てる時間や家族との時間もちゃんと確保したい。この意向を両立できる環境として、ある外資系の生命保険会社に入ることになりました。
その会社では約1年半働いていたのですが、「親世代の余裕を生み出し、子どもと向き合える社会に貢献する」という志を立てることができました。その志を実現するために、「自分で会社をやろう」という結論になり、起業することにしたんです。
起業をするにあたり、メンバーを集めて事業アイデアを数多く出して、いろんな人に時間をいただいてそのアイデアについて壁打ちをしてもらっていました。ある起業家に相談にいったら、検討中の事業アイデアすべてにダメ出しをされたんです。そして「本格的に事業をはじめる前に、僕とスタートアップを一緒にやりませんか?」と誘っていただき、起業を一旦やめて一人目のセールスとして入社しました。その会社では入社初日に大手企業を受注するなど、セールスとして会社の立ち上げに大きく貢献できたと思っています。
在職中に並行してUNITEを創業したのですが、本格的な稼働はまだでした。そんなときに、別の会社から「No.2として来てほしい」と声をかけていただき、COOとして入社したんです。これまでとは違って経営に関わることで、ゆくゆくは自分で事業をやる際にプラスになると考えたからです。
能力にはある程 度の自信がありましたし、事業を成長させるためにチャレンジを続ける組織に対して大きな愛情を感じていました。もちろん、COOとして自分にできることはすべてやろうと社内の誰よりもたくさん働きました。
新規プロダクトのリリースに合わせてカスタマーサポートや財務、法務、株主対応などさまざまな活動を行なうなかで、苦戦しながらも前に進んでいました。
不安があるなかで共に前向きに行動してもらえるよう、メンバーに社長のビジョンを自分なりに伝えて巻き込んでいきました。しかし、連日朝まで社長とビジョンをすり合わせていたにも関わらず、自分の言葉や解釈が入ってしまうことがあり、それが社長との溝をつくってしまいました。これがきっかけで信頼を欠如してしまうことに繋がり、多くの出来事を経て自分から身を引きました。
そのタイミングで「自分の志が明確にある人間は、自分の旗を立てなければならない」と強く思いました。そして、妻の勧めもありUNITEに専念することに決めたんです。
いわゆるビズデブ(BizDev=Business Development。「事業開発」と訳されることが多く、新規事業開発や既存事業の拡大・強化を行なうこと)の支援です。新たに事業やプロダクトをつくったり、既存のものを強化していく際、伴走してお客様の事業の成長促進を支援するサービスになります。
最初の着想としては、1社目の経験を通じて、プロジェクトマネジメントの難しさと重要さを痛感したことにあります。事業としてゴールを設定するものの、ゴールに至るまでのプロセス管理の仕方は非常に属人的です。しかも現場のマネージャーは膨大なタスクの進捗管理や個別の案件管理、メンバーとの1on1やキャリア形成のためのサポートといった人的なマネジメントも求められます。そう考えると、マネージャーの役割って非常に複雑で重たいと思うんです。
週次や月次のKPI達成に向けて必死にがんばっているので、細かな振り返りも難しい。そうなると再現性を持って成長し続ける組織をつくるのは、とても難易度が高くなります。そのため、日々の業務の中に改善できるところはないか、どのように改善するか、どういうスケジュールで進めていくかといった業務的な部分のマネジメントを僕たちに切り出していただき、外部パートナーとしてご支援しています。
お客様との契約によって変わります 。どのような課題があり、どこに手を打てば一番リターンが大きいかを話し合った上で、優先順位を決めます。「半年でここまで持っていきましょう」「次はこれをやりましょう」という感じで、個別にプロジェクト契約をしています。
ちなみに、当初は「マネージャー業務を代行します」というセールストークで提案していました。先ほどお伝えした通り、膨大な業務量を抱えているマネージャーが多いため、業務的な改善や「組織として何をやるかを決める」という部分を支援するサービスとして営業していました。
「なんとなく良さそうなんだけど、何をやってくれるかわからない。どういう効果があるのかわからない」という感じでした。そのため、僕を信じてプロジェクトを任せてくださる以外に取引が始まらないという課題があったんです。ビズデブをトータルで支援するというのは、ちょっと早すぎたという学びがありました。
そこから軸足をセールスに寄せていったんです。私自身、2社目で営業をやっていたので、その知見を活かして。マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスといった範囲が支援する領域ですが、セールスのプロセスに関わることが多いですね。
そしてコロナになり、非対面営業が注目されたこともあってインサイドセールスに絞って支援していくという意思決定をしたんです。5、6社くらいと取引が始まり、最初は僕のリソースのみで対応していました。お客様先のみなさんと一緒にインサイドセールスの部隊を立ち上げたりして、「商談の獲得数が倍になりました」とか「受注率がアップしました」といった成功事例をひとつずつ増やしていったんです。現在はUNITEとしてプロジェクトを引き受け、組織でお客様の支援をしています。
そうですね。コロナをきっかけにインサイドセールスに関する需要が大きく増加したので、「これはくるな」という感覚がありました。ただ、僕としては言っていることの本質は変わっていません。ビズデブにはプロジェクトマネージャーが必要であるということ。プロジェクトマネージャーを置くことで、「組織的な部分と業務的な部分の両方で再現性のある成長プロセスをつくっていきましょう。そうすることで中期経営計画を達成させられるような安定的な組織成長を実現しましょう。」これは当初から変えることなく提案し続けています。
ただ、内容の幅が広すぎて、伝わりにくかったという反省はあります。お客様の経営層には伝わるものの、現場のマネージャー層にはうまく伝わりませんでした。「具体的には何をどうするの?」という感じです。
そんななか、コロナ禍という時代背景があり、「インサイドセールスが必要なんだが誰もわからないから手を貸して欲しい」というニーズが数多く寄せられるようになりました。そこに改めて僕たちのコンセプトを持ち込んで、戦略づくりから成果を出す現場の実行の部分まですべてやりました。インサイドセールスという役割を果たすためには、こういう人材が必要だといった採用要件の提案や、面接時の見極めのポイント、採用後のオンボーディングの仕組みまで、全部つくってお渡しするので、インサイドセールスで結果を残し、そこから手前のマーケティングのプロセスだったり、フィールドセールスのイネーブルメントやカスタマーサクセスの立ち上げといった後のプロセスについても相談をいただくという感じで広がっていきましたね。
お客様によってケースバイケースというのはその通りなのですが、やることはある程度変わらないと考えています。
たとえば、「マーケティングの戦略をつくりましょう」であれば、その流れはほぼ決まっていますよね。インサイドセールスであれば、「どこからどこまでタッチするのか」「フィールドセールスとの連携はどうするのか」など重要なテーマはある程度共通します。共通しているものを型化しておいて、お客様との対話の中で具体的な部分を一緒に詰めていくというやり方を取っています。
私自身がプロジェクトマネージャーとしていろんなプロジェクトに参画していましたので、そのときの仕事の進め方を言語化し、型化していきました。いまではフォーマット化していて、たとえば戦略づくりを進める際は、設定されている複数の設問に答えていくとやるべきことが出てくるという流れにしています。
社員にはふたつのパターンがあります。ひとつは事業企画や営業企画など、企画系の経験がありプロジェクトのPDCAをまわした経験があるパターン。もうひとつはセールスの現場実務を経験しているパターンです。
そういう人たちを、案件の中身によって組み合わせて、マネージャーやメンバーとしてプロジェクトチームを組成しています。だいたい8割が業務委託で、今年から正社員を増やしていくフェーズです。
社内の役割も定義しているのですが、KPIの達成を担うプロジェクトメンバーにはPDCAを自身でまわす役割とPDCAをお客様の担当者と共有して一緒に巻き込んでいく役割のいずれかがあります。
プロジェクトマネージャーには、その年の事業計画を達成に導くために足りないピースを埋めていくという役割があります。そしてプロジェクトリーダーの役割は、事業全体の中期経営計画を経営層と一緒に確認できること。執行役員や本部長クラスと一緒に、中期の経営計画を達成するための責任を持つのですが、この採用が一番難易度が高いです。プロジェクトリーダーの役割を担えるのは、僕を含めて社内に3人しかいません。
ひとつ事例を出すと、ソニービズネットワークス社があります。勤怠管理SaaS「AKASHI」を展開する企業で、UIUXに大変定評があり、「満足度」「使いやすさ」でNo.1の評価を獲得したこともあるプロダクトを展開していらっしゃいます。毎月たくさんの問い合わせがある中で、従来の営業組織の体制では対応し切れないという課題をお持ちでした。
僕がSNSで発信していたインサイドセールスなどの考え方やビジネスノウハウを見てくださっていて、そこから興味を持っていただき、お声がけいただいたという経緯になります。最終的には、コンサルティングのみではなく、実行の部分も伴走する僕たちのサービスに魅力を感じてくださり、ご一緒することになりました。
戦略を構築するマネージャ ーとインサイドセールス業務でPDCAを回せるメンバーの2名体制でサポートを行なったのですが、最終的には「事前に商談を実施する」「トライアルへのご案内をする」など、問い合わせからより質の高いアポイントへと近づけていくための方法を仮説検証することができました。結果、従来の体制ではカバーし切れなかった販路のリード検証ができるようになり、そこから実際の受注につながった事例も残すことができました。現在では、UNITEがインサイドセールス組織を代替させていただき、マーケティングの一部もご一緒しています。
別の業種だと、名古屋テレビ放送社の事例があります。テレビ業界も変化が激しく、市場が縮小傾向にありました。広告会社からの引き合いに頼っていること、そして既存のお客様とのお付き合いがメインという従来のやり方では、この先の成長が難しいという課題がありました。そのため、新しい販路をつくる必要があると考え、社内にインサイドセールスの組織を立ち上げるプランが持ち上がり、僕たちがご支援させていただくことになったんです。
戦略策定から体制づくり、実行支援、そして目標達成に向けたプロセスの管理までを行ない、無事にインサイドセールス組織が立ち上がり、初年度の目標を達成することができました。その後もプロジェクトは続いており、現在3年連続で目標を達成しています。
戦略づくりと実行の両方をカバーできること。実行部分のプロジェクトマネジメントができること。お客様先に入り込んで、実際に僕たちも手を動か しながら一緒に施策を進める伴走型であること。いずれの事例においても、これらが成果を出せた要因だと思っています。
プロジェクトマネジメントの観点でビズデブを進めていくことについては、実績ができてきているので今後もさらに強化していきたいと考えています。僕が考えているのはもう少し先で、そのうちのひとつのテーマがM&Aです。
実際にM&Aを行なうというよりは、僕たちが入ることによって戦略的で実現可能性の高いM&Aを支援するイメージです。たとえば、M&Aへのステップのひとつに事業提携があると思います。世の中には多くの事業提携がありますが、うまく行っていない事業提携も同じくたくさんあると思っています。
うまくいかない要因を分析すると、やはり現場のリソース不足やノウハウ不足があると考えているんです。多くの場合、経営同士で事業提携が決まりますが、実務は現場が行ないます。双方の現場は目の前のKPI達 成で忙しいことがほとんどで、提携の細かい部分まで手が回らないことが多いです。僕たちが間に入ることでこの課題を解決したいと考えています。
実際にいま、プライム上場企業同士の事業提携を支援しています。ソニーの子会社であるソニービズネットワークさんが保有している勤怠管理システムと、メディカル・データ・ビジョンさんの健康管理システム。このふたつが提携して、勤怠管理と健康管理を組み合わせた価値提供に挑戦しています。
僕たちは双方の間に立って、リードのやり取りなど事業提携を前に進めるための役割を担っています。事業提携は、M&Aで言うPMI(Post-Merger Integration=M&A後の統合プロセスのことで、統合の範囲は経営や業務、双方の現場意識などすべてのプロセスにおよぶ)のようなものだと考えていて、事業提携の段階でちゃんとシナジーを出すことができれば、その後のM&Aもうまく行くと考えているんです。
この実績を増やしていくことで、大企業のM&A戦略の絵を描いて、買収先を見繕い、事業提携をして、シナジーが出せるプロセスをつくる。そして、M&Aを実現して、PMIまで支援する。そういうことをやろうと考えています。そうすることによって、M&A市場やコンサル市場、BPO市場において独自のポジションが取れるのではないかと考えています。
はい、おっしゃる通りです。もちろん、これから実績をつくっていくところなのですが、描いているのはそういうイメージです。
話が大きくなってしまいますし、構想段階でもあるのですが、どうやって日本のGDPを上げていくかを考えたときに、 日本企業の価値をいまよりさらに向上させることが必要で、そのためのキーワードのひとつがM&Aだと考えています。大企業の成長戦略のひとつに挙げられるM&Aをうまく進めるために、僕たちが間で実際に協業をしてみることでシナジーの可能性が少しクリアになる。PMIの前に組んだ時のイメージがある程度できるので、事業提携する際に双方の状況を通常のM&Aよりも理解し、改善したうえで提携まで導いていく。大企業と中小・ベンチャー企業のM&Aはもちろん、中小・ベンチャー企業同士のM&Aも支援していけると考えています。ゆくゆくは日本という枠を飛び出し、グローバルで同じことを進めていきたいです。
これは個人的な考えですが、日本はマーケットとして成熟期で、衰退期の入り口にさしかかっていると思います。成熟期・衰退期のマーケットにおいて、成長戦略を描き切れないと、海外からの投資対象になりにくいのではないでしょうか。
この状況を変えることができれば、つまり機能する成 長戦略を描いて実行することができれば、成熟期や衰退期のマーケットであっても、もう一度成長曲線を描けると思うんです。そのためにも、将来的には日本企業の海外現地法人と海外企業のM&Aなどに僕らが入っていくということも考えています。
大きな絵を描いていますが、一歩ずつ前に進めていくつもりです。たとえば組織については、いまは全体で30名ほど。そのうち正社員は2名ですが、ここをまずは10名にする計画です。組織を強化することで、会社としてできることを増やして行こうと考えています。
そしてこれもイメージですが、これからの10年でM&Aの市場に入り込んでいきたいですね。プライム上場企業のM&A戦略に伴走し、シナジーが出そうな良い会社を見つけてきて、事業提携をする。提携先とのプロジェクトに僕たちが実行部隊として入っていき、M&Aを成功に導く。ここまでをこれから先の10年でできるようになりたいと思っています。
複数の案件で、高い確率でこれができるようになれば、あとはより一層人を増やしていくフェーズに入ると思っています。
「ビジネスサイドにおけるプロジェクトマネジメント」について深く学べることが大きいと思います。最初はKPIの実行から始めたとしても、プロセス構築や戦略づくりにも携わりますし、プロジェクト管理にも関わります。他のどの会社でマネージャーになっても、現場管理で忙しい場合が多いので、プロジェクトマネジメントについて体系的に学べる環境はそこまで多くはないと思っていて、それを実務を通じて学べることはキャリア的にもひとつの魅力になるのではないでしょうか。
そうですね。双方の相性があるので、まずは業務委託でスタートしていただくと思いますが、まず僕たちのやり方で仕事をしていただいて、改善できそうな箇所があればどんどんフィードバックいただきたいと思っています。いまあるアセットが完璧ではないと思っていますし、時代の流れに合わせてより良いものにしていくべきだと考えているので。
収入に関しても悪くはないと思います。詳細はお伝えできませんが、正直給料は良いと思います(笑)。僕たちのビジネスは大手コンサル会社がやるようなことですが、プロジェクト単価は大手さんよりもリーズナブルです 。それでも利益率は非常に高いので、出た利益は成長への投資と社員へ還元するようにしています。
会社としては「あるがままに生きる」を当たり前にする。というミッションを掲げていて、ここに僕の想いが詰まっています。
「あるがままに生きる」の定義は、人生の幸せや成功を自分で決め、たくさんの選択肢の中から自分で進むべき道を選び、その道を歩んでいるというものです。
この状態になるためには、こころと時間とお金にある程度の余裕が必要だと考えています。余裕がなければ、自分なりの人生の幸せや成功について考えられないですし、そもそもの選択肢が限られてしまうからです。僕自身の幼少期の経験やこれまでの社会人経験を通じて、あるがままに生きることが大切だと強く実感しています。
こころと時間とお金に余裕をつくり、あるがままの状態をつくるためには、社会にある構造的な課題を見つけて解決することが必要だと考えています。
構造的な課題を見つけるためには、ビジネスに関するさまざまな情報に自ら触れることが大切です。そのための第一歩が、中期経営計画を理解した上で戦略づくりも実行も両方を行なうという現在のビジネスモデルだと思っています。多くの情報に触れ、現場を経験することで、どのような ニーズがあるのか、どのような課題があるのか、課題を解決するにはどうすればいいのかといった知見がたまっていきます。
そして、課題を解決するための武器になるのがプロジェクトマネジメントです。AIに代表されるテクノロジーの進化がすごい勢いで進んでいますが、意思を持って集まっているチームをまとめ、ときには方向性を調整し、ゴールに向かって全体を推進していくのは、まだまだAIに代替されることはないと思っています。そして、プロジェクト全体を管理し、成功に導くことができれば、その人の市場価値はあがっていくはずです。成果を重ねることで精神的な余裕を持って仕事に取り組むことができますし、そうなれば経済的な余裕も出てきます。僕たちの会社には多くのプロジェクトとアセットがありますから、体系的にノウハウを学び、実践的に身につけられるのではないかと思います。
僕自身、幼い頃は自分の世界に閉じこもっていました。「これがしたい」という意思がなく、灰色の毎日を過ごしていました。社会に出てからも会社が掲げる成功に盲目的になっていた時期もありました。ただ、志を持って「自分で起業しよう」と決めてからは、月並みですが本当に毎日が充実しています。
もちろん起業するのがすべてではないです。「企業に就職して組織人として生きていく」でも、「フリーランスで生きていく」でも、どちらも素晴らしいと思います。大事なのは、さまざまな選択肢の中から自分で決めることができることだと思います。そして、自分だけじ ゃなく、次の世代にも同じ機会を提供できるようにしていきたい。そうすることで、いま以上により良い世の中になるのではないでしょうか。
あくまで僕個人の考えなので、この考えを押し付けるつもりはもちろんありません。僕としては、この考えに興味を持ってくださる人が一人でも増えてくれたらうれしいと思っています。そうなるように、一つずつ実績を増やし、掲げている事業の今後のイメージを少しずつ実現に近づけていくことが何よりも大切だと考えています。僕なりに決めた道を進み、世の中を豊かにするための一部分を担えるようにがんばっていきます。
株式会社ディプコア 代表取締役CEO
UNITEのホームページを拝見すると、インサイドセールスに特化した支援を提供する企業のように見えますが、お話しをお聞きしてそれはあくまでも「入り口の部分のみ」ということがわかりました。 マーケティングやインサイドセールス、フィールドセールスなど、事業計画から落とし込んでプロセス全体を設計でき、プロダクトやサービスの提案・受注までをサポートできるという横軸があること。そして、中期経営計画から事業計画、営業戦略立案、現場のKPI作成や実行・モニタリングという縦軸もカバーしていること。これだけでも、様々なキャリアの可能性が描ける環境だと感じました。 たとえば、現在フィールドセールスとして仕事をしていて、「今後さらに専門性を磨いていきたい」という方はもちろん、「中長期ではキャリアを広げていきたい」という想いを持った若手の方には魅力のある環境なのではないでしょうか。 上田社長のトップアプローチにより、社名はオープンにできないものの大手企業を含めた様々なプロジェクトが動いている同社。今後積極的な組織強化を行なうということなので、興味がある方は是非応募いただければと思います。
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